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何度倒れても、また立ち上がる。 ロッキー藤井です。
前回、私は、 「家族のために働いたら、家族との時間がなくなった(笑)」 という話を書きました。
若い頃の私は、本当に仕事ばかりでした。 36歳頃には、毎週月曜日に飛行機で東京へ行き、金曜日まで都内を走り回る。 週末に香川へ戻ると、今度は製麺工場で製麺指導と品質チェック。 睡眠は4〜5時間。 ほぼ年中無休。
当時の私は、それを立派なことだと思っていました。 「家族のために働いているんだ」
ところが今になって考えると、子どもたちから見れば、 「家族のために働く父親」より、単に「いつも家にいない父親」だったのかもしれません(笑)。
私は、子どもたちが小さい頃、ほとんど構ってやれませんでした。 そのことが、ずっと心のどこかに引っかかっていたのだと思います。
だから長男が成長したとき、私は考えました。 「今まで十分なことをしてやれなかった。せめて、最高の教育環境を与えてやりたい」
今振り返ると、そこには愛情だけではなく、少し「罪滅ぼし」の気持ちもあったのでしょう。
そんな頃、私は仕事でアメリカへ行き、オレゴンの素晴らしい環境に触れました。 広い世界を見てほしい。 英語を身につけてほしい。 国際感覚を持ってほしい。 これからの時代、日本だけを見ていてはいけない。
私は確信しました。 「ここで長男を学ばせよう!」 父親として、ようやく息子のためになることができる。 私は、本気でそう思っていました。 |
ところが――。 一つだけ、大切なことが抜けていました。
息子本人は、本当にアメリカへ行きたいのか(笑)。
長男は、最初それほど乗り気ではありませんでした。 でも私は、 「絶対に良い経験になる」 「将来、必ず役に立つ」 「お前のためだ」 そう考えていました。
ここが、今振り返ると面白いところです。 息子の人生なのに、一番張り切っていたのは父親でした(笑)。
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私は息子の将来を心配していた。 息子の幸せを願っていた。 その気持ちに嘘はありません。 むしろ、愛情があったからこそ、一生懸命になったのです。
| 第3幕 「してやりたい」と「決めてやりたい」の違い |
しかし、根っ子学を始めて自分自身を見つめるようになってから、一つのことに気づきました。
| 「してやりたい」と「決めてやりたい」は、まったく違う。 |
子どもに構ってやれなかった。 その申し訳なさがある。 だから、今度こそ何かしてやりたい。 もっと良い環境を与えてやりたい。 失敗しない道を選んでやりたい。 そこまでは愛情です。
ところが、その思いが強くなりすぎると、 「この子には、これが一番いい」 と、親が答えまで決め始めます。
そして、もっと進むと、 「お前のために言っているんだ」 という、とても便利な言葉が出てきます(笑)。 これほど親にとって使いやすく、子どもにとって反論しにくい言葉もありません。
私の中には長い間、 「子どもは親の持ち物」 という影根っ子があったのだと思います。
もちろん、頭ではそんなことは考えていません。 子どもは一人の人間です。 自分の人生を、自分で選ぶ権利がある。 そんなことは分かっています。
頭で分かっていることと、 心の根っ子で本当にそう思えていることは、別なのです。
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そして、この話は子育てだけでは終わりませんでした。 後に、私は長男へ会社を承継することになります。 そこで、同じ問いが再び私に返ってきました。
「会社を息子に任せる」とは、どういうことなのか。 社長の椅子を渡すことなのか。 株を渡すことなのか。 それとも、 「お前のやり方でやってみろ」 と、親が本当に手を離すことなのか。
「会社はお前に任せる」と言いながら、
「ただし、私のやり方でやれ」では、
それは任せたことになるのでしょうか(笑)。
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アメリカ留学を決めた頃の私は、息子の人生を応援しているつもりで、息子の人生の設計図まで自分で描こうとしていた。 今はそう思います。
ここで、私は一つ大切なことを学びました。
愛情が強ければ強いほど、相手の声を聞かなければいけない。
なぜなら、愛情には時として、 ・罪悪感も、 ・期待も、 ・自分の価値観も、 ・親としての願望も、 混ざるからです。 全部をまとめて、「あなたのため」と言ってしまうと、自分でも分からなくなります。
だから今、子どもを持つ親、そして事業承継を考えている経営者の皆さんに、一つだけ問いかけたいと思います。
あなたは、子どもの未来を応援していますか。 それとも、子どもの未来を、自分で決めようとしていませんか。
そしてもう一つ。 「この会社を子どものために残したい」と思っているなら、一度だけ本人に聞いてみてください。
「お前は、本当はどうしたい?」 その答えを、反論せずに最後まで聞く。 親子の根っ子を変える第一歩は、案外そこから始まるのかもしれません。 |
私は、息子の幸せを願っていました。 でも、息子自身が考える幸せを、どこまで聞いていただろうか。 今振り返ると、そこが私の大きな反省です。
愛情が足りなかったのではありません。 むしろ、 愛情が強すぎて、相手の人生にまで入り込んでしまった(笑)。 これも、私の大きな失敗です。
【読者の皆さんへ】
もし今、
「子どものためと思っているのに、なぜか関係がうまくいかない」
「会社を任せたいのに、どうしても口を出してしまう」
「後継者が何を考えているのか分からない」
そんなことで本当に困っている方がいれば、このメールに、
「根っ子を見てほしい」
と一言だけ返信してください。
本当に困っている方だけ、根っ子を見させていただきます。
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| 何度倒れても、また立ち上がる。 ロッキー藤井でした。 |
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