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何度倒れても、また立ち上がる。 ロッキー藤井です。
昨日、飲食店経営者の皆さんに、一つの質問をしました。 「あなたのお店の看板メニューには、タンパク質が何g入っていますか?」
原価率は知っている。 客単価も知っている。 売上も利益も知っている。 ところが、お客様の身体に、タンパク質を何g提供しているのか。これは意外に知らない。
では、なぜ私がここまでタンパク質に注目するのでしょうか。 調べていくと、私は非常に面白い研究に出会いました。
オーストラリアのStephen Simpson教授とDavid Raubenheimer教授らが長年研究してきた、 Protein Leverage Hypothesis(タンパク質レバレッジ仮説)です。
簡単に言えば、人間を含む動物には、必要なタンパク質を確保しようとする食欲の調節がある。 そして、食事の中のタンパク質の割合が低くなると、必要なタンパク質を得るために、結果として食べる量が増える可能性がある、という考え方です。
近年のレビューでも、動物研究だけでなく、人間を対象とした複数の研究から、この「protein appetite」とエネルギー摂取の関係が検討されています。
私はこれを知って驚きました。 私たちは「お腹が空いたから食べる」だけではないのかもしれない。 身体はもっと細かく、「必要な栄養が足りているか」を見ている可能性があるのです。
しかも、人間で行われた実験が面白い。 22人の健康で痩せた成人に、タンパク質の割合が異なる食事を自由に食べてもらいました。
食事に占めるタンパク質の割合を15%から10%へ下げると―― 総エネルギー摂取量が約12%増えました。
しかも、増えたエネルギーの多くは、タンパク質ではなく、炭水化物と脂質からでした。研究では、低タンパク質食で増えたカロリーの70%が、食事と食事の間に食べられる食品から来ていました。 |
これは、飲食店経営者にとって非常に重要な話ではないでしょうか。
たとえば、安く、お腹いっぱい。 これは飲食店では、お客様への大きな価値だと思われています。私も長い間、そう考えてきました。
しかし、 「お腹がいっぱいになった」と「身体が必要なものを満たした」は、同じではない。
もし食事のタンパク質割合が低ければ、身体がタンパク質を求めるために、結果として余分な炭水化物や脂質まで食べてしまう可能性がある。これがタンパク質レバレッジ仮説の非常に面白いところです。 |
ここで、昨日の一鶴の話に戻ります。
お客様は、「今日はタンパク質を摂りに一鶴へ行こう」とは考えていないでしょう。 「骨付鳥が食べたい」「ビールが飲みたい」「思い切りかぶりつきたい」そう思って店へ行く。
私は昨日、その奥に、心のニーズ=ストレス発散があるのではないか、と書きました。 しかし、もう一つある。 身体のニーズ=タンパク質。
だとすれば、一鶴という商品を、骨付鶏だけで見ていては、本当の価値の一部しか見えていないことになります。
| 第4幕 お客様は、欲しいものをすべて言葉にできるわけではない |
これは、すべての飲食店に言えるのではないでしょうか。
お客様は、自分が本当に欲しいものを、全部言葉にできるわけではない。 「ラーメンが食べたい」「うどんが食べたい」「肉が食べたい」これは表面に現れた欲求です。
そのさらに下には、 身体が求めているもの。 さらに、 心が求めているもの。 があるかもしれない。
私はここに、事業の根っ子があると思っています。 商品を見るだけではなく、その商品がお客様の身体と心の何を満たしているのかを見る。これが「真のニーズ」を探すということです。
| 第5幕 あなたのお店の一皿は、何を満たしていますか? |
そして、今日もう一度、自分のお店を見てください。 昨日タンパク質量を測った方は、その数字を見ながら考えてみてください。
その一皿は、お客様のお腹を満たしているだけですか? それとも、身体が求めているものまで満たしていますか? |
私は、この問いはこれからの飲食店経営にとって、非常に重要になると思っています。
そして、この話には、さらに驚く続きがあります。 世界では肥満が大きな問題になっています。アメリカだけではありません。 なぜ、これほど食べ物が豊富になったのに、人は食べ過ぎてしまうのか。
その原因のすべてではありませんが、研究者たちは、「食事中のタンパク質が薄まることが、過剰なエネルギー摂取を促している可能性」を研究しています。
次回は、 「『安く、お腹いっぱい』が、お客様を太らせている?」 この少し怖いテーマを、科学的な研究から掘ってみます。
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何度倒れても、また立ち上がる。 ロッキー藤井 経営歴51年・根っ子学創始者 |
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